服についた墨汁の落とし方は?歯磨き粉やハイター・オキシクリーンを使った方法も
服に付いた「墨汁」の汚れはなかなか落としにくいですよね。特に時間がたった頑固な黒いシミにはお手上げという方も多いでしょう。今回はそんな洗濯時のお悩みである墨汁の落とし方を大特集。歯磨き粉など身近なものから、ウタマロ石けん、オキシクリーンなど洗浄力の強い商品まで比較検証しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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墨汁が落としにくいのはなぜ?
衣類に付いた墨汁をキレイに落とすのは大変ですよね。通常の洗濯ではなかなか落ちず、悩んだことがある方もいるかもしれませんね。黒く目立つだけでなく、墨汁の汚れはなぜこれほど落としにくいのでしょうか。
その理由に墨汁の成分が考えられます。近年一般的に利用されている墨汁は、炭素の微粒子であるカーボンブラックに合成樹脂を混ぜたもの。カーボンブラックは墨汁の色をつかさどる黒色の成分です。水や油に溶けない性質で、そのままでは紙に塗布できないため、合成樹脂を加え粘着度を増しています。
服に付いた墨汁が落としにくいのは、黒色成分のカーボンブラックが合成樹脂により強固に粘着してしまっているからといえるでしょう。
墨汁はできるだけ早く落とすことが重要
また、黒色成分のカーボンブラックはとても細かい粒子なので、服の繊維の奥まで浸透してしまうのがネックです。付着してすぐ奥まで入り込み黒い汚れになるほか、時間が経てばたつほど頑固に粘着して剥がれなくなります。
カーボンブラックの粒子の細かさと、合成樹脂の強い粘着性によって、服に付いた墨汁の汚れはより落としにくくなっていると考えられますね。そのため服に墨汁が付いたら、すぐに落とすことが汚れを落とすための重要なポイントです。
墨汁の落とし方
ではここからは、家庭で実践できる墨汁の落とし方についてご紹介します。身近なものから洗浄力に優れた商品まで、9種類のアイテムで汚れ落ちを検証してみましょう。
1.歯磨き粉
どこの家庭にもある歯磨き粉なら、墨汁の汚れにもすぐ対応できますね。歯磨き粉を利用する際は、研磨剤入りのものを使うのがコツです。歯磨き粉に含まれる研磨剤により、繊維の奥に入り込んだ墨汁の汚れを擦り落とすことができますよ。
使い方は、服に付いた墨汁の汚れに直接歯磨き粉をつけ、水に濡らした歯ブラシでかきだすように擦るというもの。あまり力を入れすぎると生地を傷めてしまうので、上からたたくようにするとよいでしょう。ただし、歯磨き粉だけでは墨汁の汚れを取りきることは難しいため、ほかの落とし方と併用するのがおすすめです。
2.固形洗濯石けん
固形石鹸なら、付いてすぐの墨汁の汚れを落とせるかもしれません。汗や油汚れに強いウタマロ石けんなどを用いて、墨汁の汚れを重点的にもみ洗いすれば、ある程度までは薄くできるでしょう。石けんを使用する際は、汚れを広げないように、外側から内側へもみ洗いするのがポイントです。
固形石けんでも単体では服に付いた墨汁の汚れをすっきり落とすのは難しいため、ほかの落とし方と一緒に試してみてくださいね。
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3.塩素系漂白剤
白い服に墨汁が付いた場合は、塩素系漂白剤が活躍します。ハイターなど家庭でおなじみの商品が多々ありますが、強力な漂白作用で黒い汚れを取り去ってくれますよ。塩素系漂白剤は基本的に付け置きで使用し、30分ほど経ってから洗い流しましょう。
注意点として、生地が傷まないよう墨汁の汚れにピンポイントに使用すること、色物は色落ちの可能性があるため使用しないことの2点があげられます。また、塩素系漂白剤でも墨汁の汚れがうっすら残ることもあるため、なるべく早めの使用がおすすめです。
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以下では衣類用塩素系漂白剤のおすすめ品をご紹介しています。気になる方はぜひこちらの記事もご覧になってみてくださいね。
4.酸素系漂白剤
漂白作用が強い洗剤といえば、オキシクリーンも代表的な商品ですよね。こちらは塩素系漂白剤とは違い、「酸素系漂白剤」で、酸素のパワーで汚れにアプローチします。白い服だけでなく、色落ちしにくく色物や柄物にも使えるのが魅力です。
こちらもつけ置き利用が一般的で、バケツに適量加えて墨汁の付いた服を2~3時間付けるだけでOK。あとはよくすすげば墨汁の汚れを落とせる仕組みです。時間がたった汚れの場合は、もみ洗い・こすり洗いをしてみましょう。完全に真っ白とまではいかないものの、一見してわからない程度まで落とせる、おすすめの落とし方です。
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以下では酸素系系漂白剤のおすすめ品をご紹介しています。気になる方はぜひこちらの記事もご覧になってみてくださいね。
5.台所用中性洗剤
身近で手軽な墨汁の落とし方として、台所用の中性洗剤を使用する方法があります。鍋やフライパンの油汚れを落とすのに適していますが、服に付いた墨汁の汚れもわずかながら薄くできるようです。
中性洗剤を使用する際は、服の生地を傷めないよう水などで薄めて使うのがおすすめ。墨汁の付いた箇所に希釈した洗剤液を付け、汚れを広げないよう注意しながら歯ブラシなどで優しくこすり洗いしましょう。
こちらも一定の薄さまでは落とせるものの、それ以上キレイに落とすのは難しいようです。ある程度まで落ちたら、固形石けんと併用した落とし方を試してみるとよいでしょう。
6.重曹
重曹は掃除や洗濯、料理など、幅広いシーンで役立つアイテムですよね。刺激の少ない洗剤としても使用可能で、子どもが小さい家庭などでよく用いられています。少量の水と混ぜてペースト状にすればピンポイントで服に付いた墨汁にアプローチできますよ。
ペースト状の重曹を、直接墨汁の汚れにつけて、歯ブラシなどで優しくこすり洗いしましょう。重曹が研磨剤の役割をして、服に付いた墨汁を落としてくれます。ただ繊維の奥に入り込んだ汚れまでかきだすことはできないため、重曹ペーストを使った落とし方は、墨汁が付いてすぐの場合のみに使える方法といえるでしょう。
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以下では重曹のおすすめ品をご紹介しています。気になる方はぜひこちらの記事もご覧になってみてくださいね。
7.デンプンのり
デンプンのりには洗浄作用はありませんが、汚れを吸引する粘着力があるため、墨汁の汚れ落としに使えると考えられます。ただし吸着作用も穏やかなので、繊維に染み込んだ黒い汚れをしっかり落とすには力不足といえるでしょう。
デンプンのりを使った落とし方も、墨汁の汚れが服に広がらないよう歯ブラシで叩くなど注意して行います。直接デンプンのりを汚れにつけ、上から歯ブラシで汚れを下に落とすように叩きましょう。劇的な変化はないため、墨汁の応急処置的な落とし方として考えておくとよいかもしれません。
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8.熱湯
シンプルですが、熱湯でもある程度、服に付いた墨汁を薄くできるでしょう。熱湯は洗浄作用こそないものの、付いたばかりの墨汁を洗い流すのに長けています。墨汁が付いてなるべく早い段階で熱湯をかければ、繊維の奥に黒い色素が固定する前に一定レベルまでは洗い流せるでしょう。
固形石けんや酸素系漂白剤などの落とし方と組み合わせ、呼び洗いとして使用することで、よりキレイに墨汁を落とせるかもしれませんね。
9.専用のしみ抜き剤
どうしても落ちない時間のたった墨汁の汚れなどには、専用のしみ抜き剤が有効でしょう。お気に入りの服などに付いてしまった墨汁の汚れも、しかり落としてくれますよ。なお、墨汁専用とされていますが、ほかのシミにもアプローチできるので、頑固なシミ汚れ対策として、備えておくのもおすすめです。
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墨汁で汚れる前にできる対策
せっかくならお気に入りの服が墨汁で汚れる前にどうにか対策しておきたいものですね。そこでここからは墨汁汚れの簡単な事前対策をご紹介します。
ポリエステル素材の服を着る
まず服の生地について考えてみましょう。コットンは肌触りがよいですが、吸水性の高さ故、繊維の奥に汚れが入り込みやすく墨汁の汚れも落ちにくくなりがちです。
一方、吸水性の低いポリエステル素材だと、汚れが奥まで入り込まず墨汁の汚れも比較的落ちやすいです。気になる方は墨汁を使用する際はポリエステル製の服を着てみるのもひとつの手段でしょう。
汚れてもいい服を着る
汚れる前提で、墨汁で汚れても構わない服を着るのも気分が楽ですよね。墨汁汚れは黒いシミなので、黒い服などを専用に準備してもよいでしょう。書道の授業など、毎回決まった曜日などに汚れるのであれば、専用の服を着るタイミングも難しくありませんね。なるべく目立たない同色系、黒色の汚れてもいい服を着れば、ストレスなく墨汁を使えますよ。
洗い落とせるタイプの墨汁を使う
墨汁の種類によっては、通常の洗濯洗剤でキレイに落とせるタイプもあります。洗い落とせるタイプの墨汁を使うと、より簡単に汚れを落とせるため後々悩む必要がありませんね。
洗剤でキレイに落とせる墨汁は、一般的なカーボンブラックと合成樹脂のものより黒色が薄い傾向にありますが、練習で使う分には問題ないでしょう。気になるなら清書は通常の墨汁を用いるなど、使い分けしてみてもよいですね。
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クリーニングに出すのもおすすめ
上記でご紹介した墨汁の落とし方でも黒いシミが残ってしまった場合、クリーニングの利用も検討してみましょう。
特にシミ抜きに特化したお店であれば、墨汁の黒い汚れもキレイに抜いてくれるケースが多いです。クリーニングでは業務用の洗剤をはじめ、特殊なシミ抜き法を用いて衣類に付いた汚れを落としてくれます。お気に入りの服に付いた墨汁の汚れを、生地を傷めず一新したい場合は、クリーニング店へ相談してみてくださいね。
手についた墨汁はどう落とす?
墨汁は服に付くだけでなく、手や指にも付きやすいですよね。手や指を真っ黒にして帰宅した子どもには、次のような落とし方を試してみましょう。
固形石けんで落とす
手に付いてすぐの墨汁汚れについては、固形石けんが役立ちます。時間がたった墨汁は乾燥して汚れとして定着してしまうため、手肌に付いた場合もなるべく早く落とすのが賢明です。ウタマロ石けんなど、洗浄力が強めの固形石けんですぐに洗えば、汚れのほとんどを落とせるでしょう。
台所用中性洗剤や歯磨き粉で落とす
または洗浄力の強い台所用洗剤、歯磨き粉を利用した落とし方もおすすめです。どちらも液状・ペースト状なので、手や指のしわまで入り込み、墨汁の汚れを落としてくれますよ。ただし肌の弱い方などは、台所用中性洗剤の成分で肌荒れを起こす可能性もあるため、注意して使用してくださいね。
歯ブラシや爪ブラシで汚れをかき出す
手のしわや爪の間など、細かく残った墨汁の汚れには、歯ブラシや爪ブラシで丁寧にかきだすとよいでしょう。手や指は、見えない細かいしわがたくさん刻まれており、取れない汚れはほとんどがその隙間に入り込んでいるといえます。そのため、細かい隙間を掃除できる道具を上手に用いれば、よりキレイに墨汁を手から落とすことができるでしょう。
おすすめ商品比較表
ウタマロ 東邦 ウタマロ石けん | 花王(Kao) 花王 キッチン泡ハイター | OXICLEAN(オキシクリーン) グラフィコ OXICLEAN 無香料 | レック(LEC) LEC 激落ちくん 重曹 粉末 | ヤマト ヤマト エコミュ ヤマト糊 チューブ | 呉竹(Kuretake) 呉竹 スミノンアルファ | 墨運堂 墨運堂 ナチュラルシミリムーバー | 呉竹(Kuretake) 呉竹 洗って落ちる書道液 | サクラクレパス サクラクレパス 洗濯で落ちる墨液 | |
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墨汁汚れを素早く適切な落とし方で一掃しよう!
墨汁の汚れは落ちにくいですが、素早く適切な落とし方で、比較的キレイな状態を取り戻せるでしょう。大切な服が汚れる前に、汚れることを想定してポリエステル素材や黒い服を着るのもひとつの手段です。本記事でご紹介した洗剤は、どれも家庭では身近なものばかり。ぜひ墨汁を落とす際の参考にして、服の汚れを最小限に抑えてくださいね。