手取り25万円の年収はどのくらい?控除額の内訳や生活パターンを解説します
手取り25万円の年収は、額面でどのくらいなのでしょうか。手取り額は額面の給与から社会保険料や税金などが控除されて計算され、ボーナスの有無でも差が出ます。この記事では、手取り25万円の年収や控除額の内訳、生活パターンについて解説します。
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手取り25万円は額面でいくら?
手取り25万円は額面でいくらぐらいになるのでしょうか。
月の給与やボーナスは社会保険料や税金が控除されるので、額面イコール手取り金額にはなりません。控除額も一律ではなく一人ひとり異なるので、手取り25万円の額面も一律にはならないでしょう。
源泉徴収される税金は、配偶者控除や扶養控除が適用されるかどうかで差が出ます。社会保険料は4月から6月の平均報酬額をもとに計算するので、この時期に残業が多かったり住宅手当などの福利厚生が充実していたりすると高くなってしまいます。
控除額の目安は15~25%になるため、一般的なケースに当てはまれば手取り25万円の額面は29万円~33万円前後でしょう。
控除金額の内訳
では、額面から控除される控除金額の内訳はどうなっているのでしょうか。基本的な控除項目として、所得税、住民税、厚生年金保険料、雇用保険料、介護保険料があります。それぞれどのような項目で、どのように計算されて控除されるのか、内訳について詳しく見ていきましょう。
所得税
所得税は、会社員や公務員などの場合、給与所得に対して課せられる国税です。
個人事業主や年金生活者などは、毎年1月1日から12月31日までの所得を自分で計算して確定申告を行い、納税するようになっています。一方、給与所得者は、給与やボーナスから源泉徴収される形で雇用主が従業員に代わって納税してくれます。
住民税
住民税は所得に対して課せられる税金で、お住まいの市区町村に納税することで地域の財源になるものです。
所得税の源泉徴収は、1月1日から12月31日までに支払われる予定の収入と従業員から提出された扶養控除等申告書にもとづいて計算され、年度末の給与支払いの際に精算されます。
一方、住民税は前年の所得をもとに計算されて翌年の6月以降から源泉徴収されるため、入社1年目は控除されません。
厚生年金保険料
厚生年金保険料は老後の年金だけでなく、病気やケガで障害を負ってしまった場合の障害年金やご自身に万が一のことがあった際の配偶者や子どもへの遺族年金の支払いに充てられるものです。
4月から6月の平均報酬額にもとづき標準報酬月額を設定し、そこに厚生年金保険料率をかけて計算します。その金額の半額が給与から控除され、残る半額は雇用主が納付するようになっているため、国民年金保険よりも充実した年金を得られるのがメリット。
雇用保険料
雇用保険料は、失業給付を受けるために必要な保険料です。
雇用保険に加入していた方で一定の要件を満たす場合、私事都合で退職したときやリストラなどで会社都合退職をしたとき、次の仕事が見つからないときに失業給付が受けられます。
会社都合の解雇の場合には失業給付がすぐに受給開始できるので、生活費に大きく困ることなくゆとりを持って仕事探しができるでしょう。私事都合の場合は、一定の期間仕事が見つからないときに支給されるため、すぐに受給することはできません。
介護保険料
介護保険料は40歳以上の方のみ控除されるもので、40歳未満の方は対象にはなりません。介護保険制度は2段階に分かれており、65歳未満と65歳以上で内容が異なります。
40歳から65歳未満の中年層は、脳梗塞や心筋梗塞など老年性の一定の病気で介護が必要になった場合のみ介護保険の補償が受けられ、適用対象以外の病気や事故による介護はカバーされません。
4月から6月の平均報酬額をもとにした標準報酬月額に介護保険料率をかけ、雇用主と折半した額が控除されます。
手取り25万円の平均年収
手取り25万円の平均年収はどのくらいなのでしょうか。
単純に25万円を1年間、12ヶ月もらうとすれば300万円になります。なお、求人情報などで記載されている年収は、手取りではなく額面が一般的です。
額面で計算すると家族構成や平均報酬額などによって控除される金額が異なるため、29万円~33万円前後であれば年収は348万円~396万円ほどで、平均年収は372万円となります。
ボーナスあり・なしで変動する
手取り25万円は月収なので、実際の年収はボーナスの有無で変動します。
ボーナスは夏と冬に月収の額面の2ヶ月分ずつと規定している企業が多く、その場合は平均年収は496万円まで高まります。当然ですがボーナスは企業の方針や業績によって異なり、企業の業績が悪ければゼロとなるおそれも否定できません。
また、実績によってボーナスの支給額が決まるケースもあり、頑張り次第で金額が大きくなるケースもあるでしょう。
手取り25万円の年収の生活パターン
手取り25万円の年収の生活パターンはどうなのでしょうか。
手取り25万円でどのような生活が送れるかは、家族構成やライフスタイルで大きく差が出ます。一人暮らしなのか実家暮らしなのかによって変わるのはもちろん、二人暮らしや三人暮らし以上では生活費が大きくなり、教育費など家族に合わせた支出も増えるでしょう。
手取り25万円の年収の生活パターンを一人暮らし、二人暮らし、三人暮らし以上に分けて見ていきましょう。
一人暮らし
一人暮らしの場合、暮らし方にもよりますが、手取り25万円あると比較的ゆとりのある生活ができます。
都心部で家賃8万円のワンルーム、生活費は手取り額の3割程度として7万円程度とすると、10万円のゆとりが出るため、趣味や遊興費や交際費、貯金や投資などに回すことが可能です。家賃をアップして、10万円ほどの1LDKなどに暮らすこともできるでしょう。
これに加えてボーナスがあればより余裕が持てます。日々の生活は、月収の手取り額だけでも十分に賄えるため、ボーナス分はすべて貯金したり、家電製品やインテリア、ブランド品の買い物に充てたりすることも可能です。
20代半ばくらいまでは遊びや買い物を中心に楽しんでもいいかもしれませんが、アラサーに近づくにつれ、将来を見据えて結婚準備資金やマイホームの取得資金を貯めていくのが理想的です。
40代・50代になっても独身の場合には、老後のライフプランを考え、老人ホームへの入居資金など老後資金の形成をはじめ、ご自身の親の介護費用なども考えていく必要があるでしょう。
二人暮らし
二人暮らしの場合はどうでしょうか。ここでは、夫のみが働いて手取り25万円を取得し、妻は専業主婦のケースで考えてみます。
2DKなどのマンションに家賃10万円で暮らし、生活費は2人で手取り額の4割程度、10万円を想定すると残額は5万円ほど。夫や妻の交際費や2人で遊びに行くための遊興費、将来のマイホーム取得のための貯金などをすると、あっという間になくなる額です。
生活に大きく困ることはありませんが、より自由に使えるお金がほしい時には、食費などを節約するなど家計の工夫が求められます。
これに対して、ボーナスがあると少し心の余裕が出てくるでしょう。
毎月の月収で贅沢はせず、コツコツ貯金をしながら過ごし、ボーナスで海外旅行に出かけたり、家電製品やインテリアを買い替えたりするのが良いかもしれません。もっとも、ボーナスありの会社でも会社の業績やその方の評価によって金額は大きく変動するので、あまり当てにしすぎないようにしましょう。
三人暮らし以上
三人暮らし以上は、夫婦2人に子どもが1人以上いるケースや老親との同居などが考えられます。
家族が多いほど部屋数の多い家に住む必要があり、家賃も増えるのが一般的。手取り25万円の場合、収入がなく扶養する必要がある家族が増えるほど生活は厳しくなるでしょう。
家族が増えればそれだけ生活費も大きくなりますが、特に扶養する家族が子どもの場合、生活費に加えて教育費もかかるので支出が大きくなります。学校が公立なのか、私立なのかで学費は異なり、塾や習い事の費用もかかるでしょう。場合によっては、留学したいなどの希望を叶えるための費用も捻出しなくてはなりません。
学費を抑えたいなら公立がベストですが、合格しなければ私立に進まざるを得ません。また、医学部や薬学部など6年制の大学や音大などを目指す場合、学費の負担も多くなるので教育ローンの利用や奨学金などの対策も必要となるでしょう。
手取り25万円の年収を計算しよう
手取り25万円はライフスタイルによっては充実した暮らしができる反面、家族構成などによってはゆとりがなくなってしまいます。手取り25万円を目指す転職も、手取り25万円からより年収アップを目指しての転職も、現在よりステップアップをするためには、キャリアプランやライフプランを明確にすることが大切です。