セスキ炭酸ソーダとは?効果的な使い方と重曹との違いまで詳細解説
「セスキ炭酸ソーダ」とは安全性が高い天然系の洗浄剤ですが、どんなふうに使えばいいのか分からないという方も多いですよね?この記事では、セスキ炭酸ソーダが得意・苦手な汚れや重曹との違いに加え、洗濯物のつけ置きやスプレーなど使い方を解説。油汚れの多いキッチン周りの掃除方法や作り方も紹介するので、ぜひご覧くださいね。
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セスキ炭酸ソーダとは?
セスキ炭酸ソーダは、重曹と炭酸ソーダ(炭酸塩)で構成される物質のことです。弱アルカリ性の性質をもっており、安全性の高さと環境への優しさから、便利な洗剤のひとつとして使用されています。
しかし、セスキ炭酸ソーダはすべての汚れに万能ではなく、得意な汚れとそうでない汚れ、使ってはいけない素材や場所があります。お使いになる前にチェックしておいてくださいね。
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セスキ炭酸ソーダが得意な汚れ
セスキ炭酸ソーダが効果を発揮する汚れは油やタンパク質などの「酸性」の汚れです。セスキ炭酸ソーダはアルカリ性の性質を持っているため、その反対の性質の汚れを中和して落とすことができます。
- キッチンの換気扇
- コンロ周り
- グリルの油汚れ
- 衣類の袖・首周りのシミ
- 作業着の油汚れ
など
セスキ炭酸ソーダが苦手な汚れ
先述のとおり、セスキ炭酸ソーダと同じアルカリ性の汚れには効果を発揮しにくいため、以下のような汚れには効きません。
- 水アカ・湯アカ
- 石けんカス
- トイレの尿石
- カビ
- 衣類の繊維まで入り込んだ調味料(しょうゆ、ソースなど)
- 泥汚れ
など
使ってはいけない場所と素材
お掃除グッズとして人気を集めるセスキ炭酸ソーダですが、実は使用してはいけない場所と素材があるんです。適さない素材や場所に使うと、腐食したり、変色したり、溶けたりしてしましまう可能性があります。以下で具体的な例を見ていきましょう。
NGな素材 | 具体例 |
---|---|
家具など | 畳や白木などの天然の素材、革の張ったソファ、表面をニスなどで加工した家具類、表面にワックスがされている床など |
雑貨・食器など | 銅やアルミ、貴金属、漆器や畳、革製品、木材などの素材 |
布類 | シルクやウールといった繊維、化繊(ポリエステルやナイロンなど)、化繊の混紡など |
上記のような家具や床面などへの使用は、「水で拭くと染み込むような場所には向いていない」と覚えておくのがおすすめです。使用前は、使いたい素材にセスキ炭酸ソーダを使って問題ないか、しっかり確認するようにしてくださいね。
「セスキ炭酸ソーダ」と「重曹」の違い
セスキ炭酸ソーダと重曹(炭酸水素ナトリウム、重炭酸ソーダ)はいずれも弱アルカリ性の洗剤です。この2つの天然系の洗浄剤には、主に3つの違いがあります。
アルカリ性の強さ | 水への溶けやすさ | 研磨性 | |
---|---|---|---|
セスキ炭酸ソーダ | pH9.8前後 | 溶けやすい | なし |
重曹 | pH8.2前後 | 溶けにくい | あり |
以下で詳しく解説していきます。
アルカリ性の強さ
1つ目の違いはアルカリ性の強さの度合いです。アルカリ性の強さはpHという数値で表されますが、この数値が大きいほどアルカリ性の度合いが強いことを示します。
一般的に、セスキ炭酸ソーダのアルカリ性はpH9.8前後、重曹はpH8.2前後。どちらも弱アルカリ性の数値に位置しますが、セスキ炭酸水の方がアルカリ性の度合いが強いことがわかりますね。そのため、油汚れなどの頑固な汚れには、セスキ炭酸ソーダの方が高い効果が期待できるんですよ。
水への溶けやすさ
2つ目の違いは水に溶けやすいかどうかです。セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすい性質を持っているため、水に溶かして使うことが一般的。
一方の重曹は冷たい水には溶けにくいのが特徴です。そのため、水に重曹を溶かし、重曹水として使用する場合は、温度を調整しましょう。ぬるま湯であれば比較的簡単に作れるので、ぜひ試してみてくださいね!
研磨性の有無
3つ目の違いは、研磨性があるかどうかです。重曹は粒子が細かく水に溶けにくいため、研磨性が高いと言われています。水に溶け残った細かい粒子がクレンザーのような働きをしてくれるので、こびりついた頑固な汚れもきれいに磨くことが可能です。
一方のセスキ炭酸ソーダは水に溶けやすいため研磨性はありません。こびりついた汚れをこすって落とすのは苦手な傾向にあります。
セスキ炭酸ソーダの効果的な使い方
セスキ炭酸ソーダの特徴が分かったところで、ここからはセスキ炭酸ソーダの効果を発揮する3つの使い方をご紹介します。さまざまな場所の掃除に使えますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
スプレーを作って家中の掃除に
セスキ炭酸ソーダを水に溶かしてスプレーボトルに入れれば、家の中のさまざまな場所に使用できます。たとえば、油汚れの多いキッチン周り、皮脂で汚れやすい電源のスイッチやドアノブ、ゴミ箱の蓋、壁、トイレの便座などの場所がおすすめです。茶色っぽく変色したような箇所にシュシュっとスプレーを吹きかけ、布巾やクロスなどで拭き取ります。
ほかにも、スプーンやフォークなどのステンレス製食器や、たばこのヤニで汚れた壁にも使用可能です。同じような手順で磨けば、見違えるほどピカピカに生まれ変わりますよ!
セスキ炭酸ソーダ水の作り方もこのあとご紹介するので、ぜひチェックしてくださいね。
衣類のつけ置き洗いに
セスキ炭酸ソーダは油汚れに使用するのが一般的ですが、実は衣類のつけ置き洗いにも効果的なんです!洗濯物の油汚れはもちろん、衣類の襟や袖についた皮脂汚れもきれいに洗うことができます。
やり方もとっても簡単。以下の3ステップでできますよ。
1.洗面器に水1Lを溜め、小さじ1杯程度のセスキ炭酸ソーダを入れる
2.セスキ炭酸ソーダが溶けたら衣類を入れ、3時間程度つけ置きする
3.新しい水に代えて衣類をすすげば完了
これだけでも汚れが浮いてくれますが、汚れた部分をもみ洗いしたり歯ブラシなどでこすったりすると、汚れが落ちやすくなりますよ。このほか、布ナプキンの血液の汚れも落としてくれます。3時間ほどつけ置き洗いすると血液が浮きますので、もみ洗いをしてください。
手荒れしやすい方は、ビニール手袋やゴム手袋を付けてから作業してくださいね。
洗濯用洗剤の代用に
セスキ炭酸ソーダは、洗濯用洗剤の代わりにもなります。セスキ炭酸ソーダを洗濯物と一緒に入れるだけで使用でき、分量は水30Lに対してセスキ炭酸ソーダを小さじ2~3杯です。洗濯用洗剤と同じような要領で、洗濯物を洗うことができます。
ただし、泥汚れやメイク(口紅など)の汚れは落ちません。先に触れたとおり、化繊や化繊混紡、シルクやウール、水で色落ちしやすい衣服にも使わないようにしてくださいね。
セスキ炭酸ソーダ水の作り方とポイント
セスキ炭酸ソーダをスプレーとして使いたい場合は、水に溶かしてスプレーボトルに入れて使用します。水に溶けやすいので、簡単に作ることができますよ。ここでは、セスキ炭酸ソーダ水の作り方や保管方法をご紹介します。
作り方
スプレーボトルに水500mLを入れ、その中に小さじ1杯のセスキ炭酸ソーダを入れます。このとき、濃度は汚れ具合に応じて調整してみてくださいね。あとは溶け切るまでよく振れば完成です。
ただし、セスキ炭酸ソーダを使うときは手が荒れてしまう可能性があるため、ゴム手袋をしてから作業するようにしてください。
必要な量
セスキ炭酸ソーダ1kgで、500mlのスプレーを200本分作ることができます。大容量タイプから少量のものまでありますので、初めてセスキ炭酸ソーダを使うという方は、少量タイプを購入してもいいかもしれません。
保管方法
日光が当たらない湿度の低い場所に置いて保管します。掃除道具の収納場所に、セスキ炭酸ソーダも一緒に保管しておくとよいでしょう。作ったセスキ炭酸ソーダスプレー使用期限は、2~3ヶ月程度とされています。期限が分かるよう、作った日付を記載しておくのがおすすめですよ。
セスキ炭酸ソーダの便利グッズ
ここでは、セスキ炭酸ソーダの便利グッズをご紹介します。スプレーやシートを使うことで、より手軽に掃除に取り入れられますよ。
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キッチン周りのセスキ炭酸ソーダ活用法
セスキ炭酸ソーダは油汚れに強い洗浄剤のため、キッチン周りの掃除で大活躍してくれますよ。ここからは、便利グッズと組み合わせた掃除のアイデアをご紹介します。キッチンを効率的に掃除するために、ぜひ参考にしてみてくださいね。
コンロ周りには【セスキ炭酸ソーダ×マイクロファイバークロス】
コンロ周りの掃除には、セスキ炭酸ソーダとマイクロファイバークロスの組み合わせが効果的!マイクロファイバーとは極細の合成繊維のことで、洗剤を使わずにさまざまな汚れを落としてくれる便利な素材です。セスキ炭酸ソーダと組み合わせて使えば、コンロ周りの頑固な油汚れもしっかり落とせますよ。
面倒な五徳(ごとく)の汚れも、あまり手間をかけずに掃除可能。シンクにぬるま湯とセスキ炭酸ソーダを大さじ一杯入れ、五徳を30分~1時間程度つけ置きし、取り出してこすり洗いするだけです。ひととおり汚れを落としたら、仕上げにマイクロファイバーで乾拭きするとピカピカになりますよ。
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換気扇(レンジフード)には【セスキ炭酸ソーダ×スポンジ】
レンジフードや換気扇の掃除には、セスキ炭酸ソーダとスポンジの組み合わせが役立ちます。先ほどご紹介したような、スポンジにセスキ炭酸ソーダを含ませたクリーナーを使用するのもおすすめですよ。
油汚れの目立つレンジフードや換気扇は、掃除が大変ですよね。そんなときは、セスキ炭酸ソーダのつけ置き洗いを試してみてはいかがでしょうか?
やり方は簡単で、セスキ炭酸ソーダをしみ込ませたキッチンペーパーに1時間程度つけ置くだけ。つけ置きした後は、セスキ炭酸ソーダがしみ込ませてあるスポンジでこすって洗い流してくださいね。内側はスポンジで丁寧にこすり、こびりついた油汚れを落としましょう。外側はサッと拭くだけでもきれいに磨くことができますよ。
電子レンジの掃除には【セスキ炭酸ソーダ×メラミンスポンジ】
電子レンジの汚れは、食べ物に含まれる油の飛び散りや食品の焦げ付きが原因。そんなときは、セスキ炭酸ソーダとメラミンスポンジで掃除するとピカピカになります。メラミンスポンジとはメラミン樹脂を使った研磨力のある掃除用スポンジのことで、研磨性の無いセスキ炭酸ソーダとの相性が抜群なんです!
手順は、まず耐熱容器にカップ一杯ほどの水を入れ、小さじ一杯のセスキ炭酸ソーダを溶かし、電子レンジで3~5分ほど加熱します。電子レンジを閉めたまま2~30分ほど放置して、セスキ炭酸ソーダの水蒸気が電子レンジ内に十分に行き渡ったら、布でサッとふき取ります。
その後、油がこびりついている箇所をメラミンスポンジでこすり取ってください。仕上げにキッチンペーパーで水分をふき取れば完了です。
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キッチンの壁や床には【セスキ炭酸ソーダスプレー】
キッチンの壁や床は、油や水分で汚れやすいですよね。気を付けていてもいつの間にか油や水が飛び散り、頑固な汚れになってしまうことも。そんなキッチンの壁や床の掃除に役立つのが、セスキ炭酸ソーダのスプレーです。
セスキ炭酸ソーダの洗浄力に強アルカリ性のアルカリ電解水のパワーが加わっているので、こびりついた油汚れもサッと落とせますよ。泡タイプなので、シュッと吹きかければ壁など傾斜のある面でも泡がしっかりとどまってくれます。
排水口には【セスキ炭酸ソーダスプレー×スポンジ】
キッチンの排水口の汚れの原因は、主に油と食材のカスだと言われています。こちらも、セスキ炭酸ソーダを活用することでしっかりと落とすことができますよ。
まず排水口の蓋やゴミ受け、ワントラップを外してスプレーをかけ、10~20分放置します。このとき、シンクにもスプレーをしておいてください。次に、放置したパーツをぬるめのお湯で洗い流し、スポンジで汚れをこすって落とします。後はパーツをはめ込むだけで、嫌な臭いのしないピカピカのシンクになりますよ。
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セスキ炭酸ソーダを効果的に使って家を綺麗にしよう!
セスキ炭酸ソーダが得意な汚れや効果的な使い方、便利グッズをご紹介しました。セスキ炭酸ソーダはエコな天然の洗浄剤ですが、油や皮脂の汚れ、それから血液の汚れをしっかりと落とすことができる優れもの。特にキッチンの油汚れの掃除に効果てきめんですので、ぜひ毎日の掃除に取り入れてみてくださいね。