洋服のシミ取りの基本!時間が経ったシミを落とす方法やコツ・注意点も解説
お気に入りの洋服にシミがつくとショックですよね。クリーニングに出すと費用が掛かるので、出来る限り自宅で「シミ取り」したいという人も多いのではないでしょうか。ここでは、衣類のシミ取りの方法を、シミのタイプ別に紹介します。洗濯用洗剤やオキシクリーンなどの漂白剤を使用したやり方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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覚えておきたい!洋服のシミ取りの基本
まずは洋服のシミ取りの基本をお伝えします。
シミがついたらできるだけ早く対処する
シミは時間が経過するほど「酸化」が進んでしまいます。「酸化」とは物質が酸素と化学反応を起こして、新しい物質が作られる現象のこと。酸化が進むとシミが落ちにくくなるため、早めの対処が肝心ですよ。
時間経過によるシミの状態の変化を以下にまとめました。
時間経過 | シミの状態、落としやすさ |
---|---|
シミがついた直後 | ・シミが繊維に乗っている状態 ・まだ容易にシミを落とせるレベル |
シミがついて1週間~10日経過 | ・シミが繊維にじわじわと染み込み始めている状態 ・シミが徐々に落ちにくくなるが、まだ家庭で落とせるレベル |
シミがついて1カ月以上経過 | ・シミが繊維に浸透し、繊維自体が傷んでいる状態 ・洗濯機では落ちにくいので、クリーニング店に相談したほうがよいレベル |
このように、時間が経過するにつれてシミが落ちにくくなります。特に1カ月以上経過すると通常の洗濯では落とすのが難しくなるため、早めの対処を心掛けましょう。
シミ取りの前に洗濯表示を確認する
シミ取りの前に、タグについた「洗濯表示」を確認しましょう。
「洗濯表示」とは、その衣類に適した洗い方が分かる、いわば洗濯するときのルールのようなもの。各ルールは「基本記号」と呼ばれるイラストで表現されていて、基本記号にバツ印がついているものは「禁止」を示しています。
ご家庭で洗濯する際に気をつけてほしいのは、水が張った桶にバツ印がついた「水洗い不可」のマークです。このマークがついている衣類は家庭での洗濯ができないため、クリーニング店に相談するようにしましょう。
洗濯表示に従わずに洗濯してしまうと、シミが落ちないだけでなく生地が傷んでしまう恐れもあります。それを防ぐためにも、洗濯表示をよく確認してから洗うようにしてくださいね。
シミ汚れの種類に合った落とし方を
シミには大きく分けて「水溶性」「油性の」「不溶性」の3種類があります。それぞれの見分け方やシミの原因は以下のとおりです。
シミの種類 | 見分け方 | シミの原因 |
---|---|---|
水溶性 | はっきりとにじんでいるシミ | 調味料や飲料、血液 など |
油性 | 縦横に線が入っているシミ | 化粧品やインク、朱肉 など |
不溶性 | 輪郭がぼやっとしているシミ | 泥やガム、墨汁 など |
シミの種類によって落とし方が異なります。それぞれの落とし方は下の見出しで解説しているので、参考にしてくださいね。
無理にこするのはNG
シミを落とすときに、強くこするのは避けましょう。こすることでシミが繊維の奥に入り込んで余計に落ちにくくなるからです。それだけでなく、繊維を傷めてしまう原因にもなるので注意が必要です。
シミはこすらずに、やさしく揉んだり叩いたりして落とすのが基本と覚えておきましょう。
シミの種類をチェック!
前述したとおりシミには3種類があり、それぞれ特徴やシミを落とす難易度が異なります。
ここではシミの特徴を「水溶性」「油溶性」「不溶性」に分けて解説していくので、参考にしてくださいね。
難易度レベル1:水溶性のシミ
「水溶性のシミ」とは、油分を含まないシミのこと。コーヒーや紅茶などの飲料や醤油などの調味料が原因で付着することが多いでしょう。
にじんだ部分がはっきりしているのが特徴で、霧吹きでシミに水を含ませると周りの生地よりもシミの部分の色が濃くなります。
水溶性のシミはすぐに対処することで、比較的容易にシミを落とせます。食事中など、衣服にシミがついてしまった場合は早めに落とすようにしましょう。
難易度レベル2:油溶性のシミ
「油溶性のシミ」とは油分を含んだシミのこと。ファンデーションなどの化粧品や、チョコレート、ケチャップなど油分を含んだ食品や調味料、機械油や皮脂汚れなどが主な原因ですよ。
縦・横に線が入っているように見えるのが見分け方のポイント。そのほか霧吹きでシミに水を含ませると、シミの部分だけ水分をはじくのも特徴です。
油溶性のシミは通常の洗濯方法ではシミが残ってしまう可能性も。水溶性のシミと同じく、早めに対処するようにしましょう。
難易度レベル3:不溶性のシミ
「不溶性のシミ」とは、泥汚れなど固形物が混じったシミのこと。ボールペンのインクや墨汁、香水や金属のサビなども原因のひとつです。
輪郭がぼんやりとにじんでいるシミは不溶性の可能性が高いでしょう。
不溶性のシミは水にも油にも溶けないのが特徴で、通常の洗濯ではなかなか落ちません。洗濯用の固形せっけんや歯ブラシを用いて、汚れを根気強く落とす必要があります。
【種類別】洋服についたシミを落とす方法
時間が経過していない軽いシミは、通常の洗濯でも落とせる可能性がありますよ。ここでは「水溶性」「油溶性」「不溶性」の3パターンに分けて、シミの落とし方をご紹介します。
水溶性のシミ取り方法
水溶性のシミ取りは「叩いて落とす」ことがポイント。具体的な対処法をまとめましたので、参考にしてくださいね。
内容 | |
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用意するもの | ・濡れた布巾、もしくは歯ブラシ ・乾いたタオル ・(シミが落ちにくい場合)3~5倍に希釈した中性洗剤 |
シミ取りの方法 | ①シミの付着面にタオルを乗せる ②濡れた歯ブラシや濡れ布巾で、衣類の裏側からやさしく叩き、シミをタオルに移す ③ ②の方法を試してもシミが落ち切らない場合は、3~5倍に希釈した中性洗剤を使って叩く ④シミが薄くなってきたら、洗濯機に入れて洗う |
なお、血液やワインなどシミの色が濃い場合は、衣料用漂白剤を使用するのがよいでしょう。また血液のシミを落とすときは、お湯ではなく水で洗うのがポイントです。血液にはタンパク質が含まれているので、お湯で洗うとシミ取りがしにくくなるので注意しましょう。
油溶性のシミ取り方法
油溶性のシミは水になじみにくいため、洗剤を使用して落とします。具体的なやり方は以下のとおりです。
内容 | |
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用意するもの | ・濡れた布巾 ・乾いたタオル ・洗濯用洗剤(液体タイプがおすすめ) |
シミ取りの方法 | ①洗濯用洗剤(液体タイプ)の原液をシミの周辺→中心の順で垂らしていく ②シミの付着面にタオルを乗せて、衣類の裏側からシミの境目をぼかすように叩き、シミをタオルに移していく ③シミが薄くなってきたら、洗濯機に入れて洗う |
洗濯用洗剤は、蛍光剤無配合のタイプを使うのがおすすめですよ。また、化粧品のシミ取りをしたい場合は、洗濯用洗剤の代わりにアルコール成分の入ったクレンジングオイルを使うのも有効です。
不溶性のシミ取り方法
不溶性のシミは、何のシミかによって落とし方が異なります。ここでは「泥汚れ」「ボールペンのインク」によるシミの落とし方をご紹介しますね。
内容 | |
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用意するもの | ・固形せっけん ・中性洗剤 |
シミ取りの方法(泥汚れ) | ①泥を乾かし、表面の汚れを落とす ②シミの付着面に泡立てた固形せっけんをつけて、しばらく置いておく ③シミが薄くなってきたら、洗濯機に入れて洗う |
シミ取りの方法 (ボールペンのインク) | ①シミの付着面に水もしくはぬるま湯を垂らしてもみこむ ②シミ付着面に固形せっけんをつけてもみこむ ③シミが薄くなってきたら、洗濯機に入れて洗う |
不溶性のシミは、水溶性や油溶性のシミと比べて落としづらいため、洗浄力の高い固形せっけんを使用しましょう。
時間が経った洋服のシミはどうする?
時間が経ってしまった洋服のシミは、どのように対処すればよいのでしょうか。ここでは、ご家庭でできる対処法を説明します。
水溶性のシミの場合
時間が経った水溶性のシミの対処法は以下のとおりです。
ぬるま湯と洗剤や酸素系漂白剤につけ置き
時間が経った水溶性のシミ取りには「酸素系漂白剤」がおすすめ。具体的なシミ取りの方法は以下を参照してください。
内容 | |
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用意するもの | ・酸素系漂白剤 ・洗濯用洗剤 ・ぬるま湯(約40℃) |
シミ取りの方法 | ①洋服をぬるま湯に浸し、中性洗剤をつけた歯ブラシでシミの付着面をやさしく叩く ②酸素系漂白剤の粉をシミの付着面に振りかける ③その上から約40℃のお湯をかけてしばらく置く ④洗濯機に入れて洗う |
なお、酸素系漂白剤を使っても有害なガスは発生しませんが、作業中は必ず換気をしてゴム手袋を着用するようにしましょう。
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油溶性のシミの場合
次に、時間が経った油溶性のシミ取りの方法を解説します。
除光液やエタノールを使う
まずは除光液やエタノールを使ってシミ取りをする方法を紹介します。
内容 | |
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用意するもの | ・除光液、エタノール ・タオルや歯ブラシ |
シミ取りの方法 | ①シミの付着面にタオルを乗せて、除光液をつけたタオルや歯ブラシで洋服の裏側からシミを叩き出す ②シミが目立たなくなったら完了 |
中には除光液で色落ちしてしまう洋服もあります。シミ取りの前に、目立たない箇所に除光液をつけてみて、色落ちしないか試してくださいね。
また、半合成繊維の「アセテート」「トリアセテート」は除光液で生地が溶けてしまうため、シミ取りに除光液を使用するのは控えましょう。
クレンジングオイルを使う
時間が経った化粧品のシミには、アルコールが配合されたクレンジングオイルがおすすめです。
内容 | |
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用意するもの | ・クレンジングオイル(アルコール入り) ・タオル ・綿棒や歯ブラシ ・ぬるま湯 |
シミ取りの方法 | ①シミの付着面にタオルを乗せて、クレンジングオイルをつけた綿棒や歯ブラシで洋服の裏側からシミを叩き出す ②シミが目立たなくなったら、洋服をぬるま湯で揉み洗いする |
洋服を揉み洗いする際、クレンジングオイルが乳化することによってお湯がにごります。このにごりがなくなるまでしっかり洗い流すようにしてくださいね。
酸素系漂白剤や重曹を使う
酸素系漂白剤や重曹を使ってシミ取りをする方法もあります。ここでは重曹を使ったシミ取りのやり方をご紹介します。
内容 | |
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用意するもの | ・重曹 ・ぬるま湯 |
シミ取りの方法 | ①大さじ1杯の重曹に水を少量加えて混ぜ、重曹ペーストを作成する ②重曹ペーストをシミの付着面が隠れるくらいまで塗る ③40〜50℃ほどのお湯を張った桶に洋服を入れ、シミの付着面に重曹ペーストをもみ込む ④30分ほど置いたあと、洗濯機で洗う |
重曹が油汚れを分解してくれるため、とても簡単にシミ取りができますよ。
なお、酸素系漂白剤を使ったシミ取りの方法は「時間がたった水溶性のシミのシミ取り方法」で解説しているので、そちらを参照してくださいね。
綿・麻素材の油染みなら煮洗いも
油染みが付着した洋服が「綿」や「麻」など耐熱性がある素材の場合は、「煮洗い」もおすすめです。
内容 | |
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用意するもの | ・洋服が入るサイズの鍋 ・洗濯用粉せっけん(水1リットルに対して大さじ1杯) |
シミ取りの方法 | ①水を張った鍋に洗濯用粉せっけんを入れて、火にかける ②洋服を鍋に入れて、約10分煮ていく ③鍋から洋服を取り出して冷ます ④水ですすいだ後、洗濯機に入れて洗う |
煮洗いは熱に強い天然素材に適した方法です。化学繊維やウールでは生地が傷むため、煮洗いをするのは避けましょう。
不溶性のシミの場合
最後に、時間が経った不溶性のシミの対処法を紹介します。
泥汚れ:固形石鹸を使う
泥汚れは通常の洗濯用洗剤では落ちにくいため、洗浄力の高い固形せっけんを使います。
内容 | |
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用意するもの | ・固形せっけん ・衣類用ブラシ、もしくは柔らかい歯ブラシ ・ぬるま湯 |
シミ取りの方法 | ①洋服に付着した泥汚れを完全に乾かした後、ブラシを使って泥を落とす ②シミの部分をぬるま湯に浸して1分ほど放置 ②シミの付着面に固形せっけんを塗り込む ③ぬるま湯にシミの部分を浸してもみ洗いする 汚れがひどい場合は、衣類用ブラシで泡立てながらこすり洗いする ④しっかりとすすぎ、洗濯機に入れて洗う |
せっけんの「界面活性作用」と「乳化作用」が、頑固な泥汚れを落としてくれます。
なお、台所用洗剤にも界面活性作用があるため洗濯せっけんの代用にならないこともありません。しかし界面活性作用が非常に強く肌荒れを起こす可能性があるので、お肌が弱い人は避けるようにしましょう。
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サビ汚れ:クエン酸や重曹が役立つ
鉄サビは一度洋服に付着してしまうと、通常の洗濯ではなかなか落とせません。そんな場合はクエン酸や重曹を使ってシミ取りをします。
内容 | |
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用意するもの | ・クエン酸 ・重曹 ・ぬるま湯 |
シミ取りの方法 | ①ぬるま湯にクエン酸が5%の濃度になるように溶かす ② ①に洋服を入れて、サビ汚れが浮いてくるまでつけおきする ※サビが落ちにくい場合は、クエン酸と同じ量の重曹を加える ③洗濯機に入れて、通常通り洗濯する |
一般的なサビは鉄が「酸化」することで発生します。クエン酸も同じ「酸性」なので、酸性の物質同士が反応することでサビが中和・分離されるのです。ぜひ試してみてくださいね。
オキシクリーンなど酸素系漂白剤も便利
不溶性のシミには、酸素系漂白剤の使用もおすすめです。
内容 | |
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用意するもの | ・「オキシクリーン」などの酸素系漂白剤 ・お湯 |
シミ取りの方法 | ①約60℃のお湯に酸素系漂白剤を入れてよく溶かす ②洋服をシミが浮いてくるまでつけ置きする ③洗濯機で通常通り、お洗濯する |
酸素系漂白剤は水よりもお湯に溶かしたほうが早く漂白できます。ただし熱湯は、生地の傷みや色落ちの原因になるため避けましょう。
重曹+衣類用中性洗剤も役立つ
時間が経った頑固な泥汚れには重曹と衣類用中性洗剤をセットで使いましょう。
内容 | |
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用意するもの | ・重曹 ・衣類用の中性洗剤 |
シミ取りの方法 | ①重曹と衣類用の中性洗剤を同量ずつ用意する ②シミの付着面に①をよくもみ込み、15分ほど放置する ③通常通り、洗濯機で洗う |
重曹の粒はやわらかく繊維の奥まで馴染むため、頑固な泥汚れをこそぎ取って落としてくれますよ。ぜひ試してみてくださいね。
時間が経ったシミにおすすめのアイテム
時間が経ったシミ取りにおすすめのアイテムを紹介します。商品選びに迷っている方はぜひチェックしてくださいね。
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おすすめ商品比較表
OXICLEAN(オキシクリーン) OXICLEAN オキシクリーン 無香料タイプ | シャボン玉石けん シャボン玉石けん スノール 純石けん | OXICLEAN(オキシクリーン) OXICLEAN オキシクリーンEX 3270g | ウタマロ 東邦 ウタマロ リキッド | KAMINAGA エネロ 8割落ちるシミ抜き剤 | さよならダニー イースマイル さよならシミー | LEONIS レオニス しみ抜きペン | |
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シミの種類に合ったシミ取りの方法を試してみよう
シミには大きく「水溶性」「油溶性」「不溶性」の3種類あります。種類によって有効なシミ取りの方法が異なるため、それぞれに合ったシミ取りの方法を試してみてくださいね。