CADソフトおすすめ5選!2D・3Dの比較や特徴・種類について徹底解説

CADソフトおすすめ5選!2D・3Dの比較や特徴・種類について徹底解説

「CADソフト」とは、設計や製図をデジタルで行うためのソフトウェアのことです。無料・有料の製品があり、提供形態も買い切り型やサブスクリプション型など多岐にわたります。この記事では、2Dおよび3D対応のCADソフトの特徴を詳しく解説し、初心者向けからプロ向けまで、おすすめの製品5選を紹介します。

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CADとは?

CAD(Computer Aided Design)は、「コンピューター支援設計」の略称で、建築や製造業における設計を効率化し、精度を向上させるためのツールです。

従来の手書きによる設計では人的ミスや修正・手戻りが頻繁に発生していましたが、CADによってPC上で正確な図面を作成できるようになり、修正や変更も容易になりました。

さらに、クラウド技術を活用することでCADファイルの共有が可能となり、関係者間の連携がスムーズになりました。これにより、設計変更の伝達漏れや手戻りが減少し、結果として納期遅延やコスト増加のリスクも軽減できます。

CADソフトの種類

CADソフトにはさまざまな種類があり、ニーズに応じて適切なソフトを選ぶことが大切です。

ここでは、代表的なCADの種類について詳しく説明します。

汎用CAD

汎用CADは、特定の業界に特化せず、さまざまな分野で利用できるCADソフトです。

建築、製造、土木など幅広い分野の設計に対応でき、基本的な図面作成機能が搭載されているため、シンプルな設計から複雑なプロジェクトまで対応できます。

また、機能を拡張するプラグインを利用することで、特定の業界に特化した建築用CADや機械用CADに近い機能を追加することも可能です。

システムCAD

設備用CADは、建物や施設の設備設計に特化したCADソフトです。

電気、空調、給排水、消防用設備などの設計に使用され、配線図や配管図の作成、干渉チェック機能などを備えています。

3Dに対応したソフトでは、1つの3Dモデルから平面図や断面図などを連動して作成でき、設計から施工までの効率化を実現できます。

BIM

BIM(建物情報モデリング)とは、建築物の設計から施工、維持管理までを一元管理するプロセスのことです。

BIMソフトはCADソフトの一種と見なされることもありますが、単なる作図ツールではなく、建物のライフサイクル全体に関わる情報を統合的に管理できる点が特徴です。

従来の3DCADが2D図面をもとに3Dモデルを作成していたのに対し、BIMソフトでは最初から3Dで建物を設計し、設計・建設・運用に関連するデータがBIMモデル(=BIMプロセス図)に統合されます。

建築用CAD

建築用CADは、建築設計やインテリア設計に特化したCADソフトです。2D作図やドキュメント作成機能に加え、建築向けのツールやオブジェクトが豊富に揃っています。

近年では、3Dプレゼンテーション機能やVR技術、BIM(建物情報モデリング)に対応したソフトも普及しており、設計から施工管理まで幅広く活用されています。

機械用CAD

機械用CADは、自動車、家電、ロボット、機械部品など、製造業全般で使用されるCADソフトです。

部品の寸法や形状、素材の特性を細かく設定し、複雑な部品の組み合わせや動作シミュレーションを行えます。

作成した3Dデータは、そのままCNC機械などの生産設備に転送し、製品の実際の動作を検証できます。

CADソフトの導入効果

CADソフトの導入には多くのメリットがあり、特に作業の効率化、図面の品質向上、情報共有による業務の効率化が挙げられます。

それでは、具体的な導入効果を見ていきましょう。

作業の効率化

CADソフトを導入することで、従来手作業で行っていた製図作業がデジタル化され、作業効率が大幅に向上します。

たとえば、紙図面では修正や変更に手間がかかり、修正作業が頻繁に発生していました。しかしCADソフトを導入すれば、デジタルデータで設計を管理できるため、簡単に修正・変更が可能です。

さらに、既存の図面データを再利用・編集することで、新規製品の設計もスピーディーに進み、設計のリードタイム短縮につながります。

図面の品質向上

CADソフトは、設計精度の向上に大きく貢献します。デジタルで作図を行うため、手作業で発生しがちな寸法ミスや計算ミスを防ぎ、図面の整合性が常に保たれます。

また、CADには寸法や面積の自動計算機能が備わっており、正確なデータを出力できるため、成果物の品質向上にも役立つでしょう。

情報共有による作業効率化

CADソフトの導入により、情報共有と作業効率化を実現できます。

図面をデジタルデータとして管理・保存できるため、クラウドやメールなどを活用し、遠隔地にいるメンバーや外部パートナーとも共同作業が可能です。

さらに、CADデータはそのまま後工程にも活用できるため、手戻り作業の削減や作業の標準化に大きく貢献します。

目的にあわせて2D・3Dを選ぼう

設計対象、目的などを考慮し、2D・3DCADソフトを選びましょう。近年では、2Dと3Dの機能を併せ持つソフトも増えており、状況に応じて使い分けられます。

平面の図面なら2DCADソフト

2D CADは、主に平面図や断面図など、2次元での設計・製図に特化したソフトです。簡単な操作でグリッド上の正確な寸法を取得し、その寸法を基に設計を進められます。

以下に、業界ごとの使用例を紹介します。

  • 建築・土木:平面図、断面図、詳細図、設備図
  • 機械:部品図、組立図、配管図
  • 電気:回路図、配線図

立体的な図面なら3DCADソフト

3DCADは、3次元空間でのモデリングが可能なソフトです。製品の形状や構造を視覚的に確認でき、設計変更にも柔軟に対応できるため、試行錯誤を繰り返しながら適切な設計を追求できます。

以下に、主な業界とその使用例を紹介します。

  • 機械・自動車:製品設計、金型設計、部品設計
  • 建築:CGパース(透視図)、インテリアデザイン
  • ゲーム・アニメ:キャラクター、背景などのモデリング

CADソフトの価格形態

CADソフトの価格形態には、主に買い切り型とサブスクリプション型の2種類があります。それぞれの特徴を理解し、ニーズに合ったものを選びましょう。

永続ライセンス(買い切り)

永続ライセンスのCADソフトは、一度購入すればソフトウェアを永続的に使用できる買い切りタイプです。初期費用のみで、長期にわたり使い続けられる点がメリットです。また、多くの場合インターネット接続が不要なため、PCにダウンロードしてオフラインでも使用できます。

デメリットは、購入時の費用負担が大きくなりがちで、バージョンアップには追加料金が発生する可能性がある点です。長期間同じバージョンを使い続ける予定があり、初期費用を捻出できる場合は、買い切り型がおすすめです。

サブスクリプション

サブスクリプションは、利用期間に応じて月ごと、または年ごとに料金を支払う方式です。メリットは、常に最新バージョンが使用でき、導入時の費用負担を抑えられる点です。利用状況に応じて、プロジェクト単位で契約したり、ライセンス数を調整したりすることも可能です。

デメリットは、長期契約の場合、買い切り型よりも総コストが高くなる可能性があることです。また、クラウド製品であることが多いため、インターネット接続が必要な場合もあります。初期費用を抑えつつ、常に最新バージョンを使用したい場合は、サブスクリプション型がおすすめです。

CADソフトの選び方

CADソフトを選ぶ際には、使用目的や利用端末に合ったソフトを選ぶことが重要です。また、サポート体制やソフトの特性も考慮する必要があります。

まず、自分がどのような設計や作図を行いたいかを明確にし、それに適した機能を持つソフトを選びましょう。

1.OSに対応しているか確認する

まず、使用しているパソコンのOSにCADソフトが対応しているか確認します。多くのソフトはWindowsやMac、Linuxに対応していますが、Windows専用のソフトも存在します。

お手持ちのPCがMacの場合、Windows専用のソフトをインストールすることはできません。CADソフトの公式サイトや販売ページに対応OSが記載されているので、インストール前に必ずOSとそのバージョンを確認しましょう。

2.日本語のマニュアルの有無で選ぶ

CADソフトを選ぶ際には、日本語のマニュアルがあるかどうかも重要なポイントです。公式サイトやサポートページで、日本語のマニュアルが提供されているか確認しましょう。

英語のマニュアルしかない場合、操作でトラブルが発生した際に解決に時間がかかり、特に初心者は苦労する可能性があります。

CADソフトは専門用語や複雑な機能が多いため、日本語のマニュアルがあれば操作方法をスムーズに理解でき、効率的に習得できます。

3.資格取得なら試験対応のソフトを

CAD関連の資格取得を目指す場合、試験に対応しているソフトを選ぶことが重要です。以下に代表的な資格と対応するCADソフトを紹介します。

資格名対応CADソフト
2次元CAD利用技術者試験オートデスク社のAutoCAD・AutoCAD LTおよびそれらに準ずるソフト(=DWG互換CAD)、JW_cad for Windows
3次元CAD利用技術者試験Alibre Design、CADmeister、CATIA V5、Cimatronほか
Vectorworks操作技能認定試験
Vectorworks
建築CAD検定試験Jw_cad、AutoCAD、AutoCADLT、Vectorworks、DRA-CADほか

対応CADソフトの詳細は、各資格試験の公式サイトで必ずご確認ください。

おすすめCADソフト5選

以下におすすめのCADソフト5選を紹介します。

ソースネクスト ARES Commander

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「ARES Commander」は、AutoCADユーザーにも馴染みやすい操作性で、建築設計を強力にサポートするCADソフトです。AutoCADと同じDWG形式を直接扱えるため、ファイル変換の手間がなく、スムーズなデータ共有を実現できます。また、RevitやIFCファイルとの連携によって必要な図面を抽出し、設計業務を効率化することも可能です。
Vectorworks

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「Vectorworks(スタンドアロン版)」は、2D/3Dの汎用作図機能を備えた建築・デザイン向けのCADソフトです。使いやすいインターフェースと多彩な機能で、初心者からプロまで幅広く利用されています。スタンドアロン版は、1ライセンスで2台までのインストールが可能で、リモートワークや個人事務所にうってつけです。さらに、DXFやDWG、OBJなどの多様なファイル形式に対応しており、BIMモデルとの連携もスムーズに行えます。
TurboCAD

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「TurboCAD (日本語版)」は、機械、建築、土木など幅広い分野の設計業務を効率的にサポートする2DCADソフトです。AutoCADとの高い互換性を備えており、DWGやDXF形式のデータをスムーズに扱えます。さらに、リボンインターフェースを採用し、豊富な2D製図機能や多様なファイル入出力形式にも対応している点が特徴です。対応OSはWindows 7/10で、操作性とコストパフォーマンスを重視する方におすすめです。
ArchiCAD

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「ADS-BT for ARCHICAD(スタンドアロン版)」は、建築特化BIMソフト「Archicad」上で斜線・日影・逆日影計算や天空率計算を可能にするプラグインソフトです。BIMの普及に伴い、建築設計における高さ制限の解析ニーズが高まる中、建物のボリュームチェックや日影、天空率計算を簡単に行える点が魅力です。Archicadとのデータ連携が不要なアドオンシステムであるため、スムーズなシミュレーションが可能となり、設計業務の効率化に貢献します。
DraftingCad Pro 6

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「DraftingCad Pro 6 for Windows(CD版)」は、イラスト作成にも対応する多機能なCADソフトです。AutoCADのDWGやDXFファイルの読み込み・書き出しに対応し、46種類の図形作成ツールを備えているため、建築図面、機械加工図、間取り図など、幅広い用途で活用できます。レイヤー機能や大判印刷機能、レポート機能も搭載しており、初心者からプロまで、あらゆるユーザーのニーズに応えます。
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おすすめ商品比較表

ソースネクスト ARES Commander

Vectorworks

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DraftingCad Pro 6

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CADソフトを選ぶ際は、業界や設計の目的、利用形態などを考慮することが重要です。2DCADは平面図や断面図、3DCADは立体的な設計や製品モデリングに適しています。紹介したCADソフトはいずれも操作性と機能性に優れ、設計業務の効率化に大いに役立ちます。ぜひニーズに合ったソフトを選び、設計の精度とスピード向上にお役立てください。

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