旅行用レンズの選び方ガイド!広角レンズなどそれぞれのメリット・デメリットを解説

旅行用レンズの選び方ガイド!広角レンズなどそれぞれのメリット・デメリットを解説

旅行の思い出を残すために写真は欠かせません。写真を撮影するときの交換レンズとして、広角レンズや単焦点レンズを撮影シーンに合わせて組み合わせると、ベストショットが期待できます。ソニーやニコン、富士フイルムなどおすすめの「旅行用レンズ」の選び方や広角レンズなど、それぞれのメリット・デメリットを解説していきます。

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旅行におすすめのレンズの選び方

カメラにどんなレンズを用いるかは、撮影の質や表現の幅を左右します。旅行の撮影シーンに合わせて、最適なレンズを選ぶのがおすすめです。

レンズの種類で選ぶ

レンズの種類にはさまざまなものがありますが、ここでは旅行用レンズとして代表的な広角レンズ、望遠レンズ、プライムレンズをご紹介します。それぞれの概要、旅行撮影でのメリットとデメリットをご案内しますので参考にしてください。

広角レンズ

広角レンズは画角が広く、広範囲を撮影できるレンズです。撮影範囲が広いだけでなく、近くから遠くまでピントを合わせやすいのもメリットです。

また、遠近感を強調することができ、手間は大きく、奥の被写体は小さく写すことができます。前景と背景の構図を活かした奥行き感を表現した写真が撮れるのもメリットです。

旅行用としても活躍し、広大な風景や星空を1枚に収めることや建物をはじめ、複数の建物を、遠近感を出して写すこともできます。デメリットは、広範囲を写せるので、気づかぬうちに余計なものが写り込みやすいことです。

望遠レンズ

望遠レンズは画角が狭く、遠く離れている被写体を大きく写せるレンズです。ズームアップして細かなところまで写し出せます。

被写界深度が浅いので、圧縮作用もあり、わざと背景をぼやかすこともできるため、被写体がより際立つような表現性の高い写真にすることもできます。旅行撮影では、たとえば海岸から遠くの離島を写したり、動物園や自然の中で近づくと逃げてしまう動物を大きく、はっきりと映し出したりが可能です。

デメリットとしては、大きくて重いことです。旅行に持ち歩くには荷物となり、邪魔に感じる方も少なくありません。

また、望遠レンズは大きくて重いので、撮影時に手や腕がレンズを支えきれず、手ブレが発生しやすいのも難点です。手ブレを防ぐには三脚も必要になるなど、より荷物が増えてしまいます。

また、手ブレを防ぐためには、シャッタースピードを速めるなどのテクニックも駆使しましょう。

プライムレンズ

プライムレンズは単焦点レンズとも呼ばれ、焦点距離が固定されたレンズです。焦点距離を変更するズーム機能が搭載されていないので、軽量でコンパクト、ほかのレンズに比べて低価格で手に入りやすいのもメリットでしょう。

絞り(F値)が小さいレンズが多いので、光量が少ない暗い場所やシャッタースピードが速くても、明るくはっきりとした写真を写しやすいです。ムードのある薄暗いレストランでの料理などもきれいに撮れます。

一方、焦点距離が固定されているので、撮影者が動いて被写体との距離感を調整しなくてはなりません。

旅行先での撮影目的で選ぶ

旅行のなかでも撮影シーンはさまざまです。

おいしいグルメやレストランやカフェの料理の写真を撮りたい、旅行に行った記念に自分や同行者を撮影したい、ほかでは見られない美しい風景や夜景を撮影したいなど、目的に合わせて最適なレンズを選びましょう。

グルメ・食事

旅先では食事が楽しみの一つです。

屋台などで食べたご当地グルメをはじめ、リゾートホテルや高級レストランで出てくる料理を写真に収めて、思い出を作りたい方やSNSにアップしてリア充アピールしたい方も多いことでしょう。

グルメや料理をおいしそうに撮影したいならプライムレンズがおすすめです。ホテルや高級レストランでは、ムードを出すために照明が薄暗いこともありますが、明るくきれいに写し出すことができます。

料理は手元や目の前にあるのが基本なので、ズームをする必要もなく、単焦点レンズで十分です。軽量でコンパクトなので、レストランなどで使っても違和感もありません。

プライムレンズはF値が小さいので、美しいぼかしを表現でき、周囲をぼやかして、料理をより際立たせることもできます

人物

人物撮影は、85mmの単焦点レンズをはじめ、F値が小さいレンズがおすすめです。F値が小さいと背景をぼかしやすく、人物を際立たせてきれいに写し出せます。

一方、風景や大きな建物を背景にして人物を撮るなら望遠レンズも活用します。望遠レンズを使う場合、狭い室内には合わないので、屋外や広い室内でのシーンで利用しましょう。

わざと背景をぼやかして被写体を際立たせるなら、中望遠の単焦点レンズもおすすめです。

風景

風景の撮影の場合、雄大な自然を写したり、歴史や伝統ある大きな建物を写したり、都市部のビル群を一気に写真に収めるなどしたいものです。その際、一気に広い範囲を細やかに写せる広角レンズがおすすめです。

自然や有名な建物などを背景にして人物の記念撮影をしたい場合などに、遠近感を強調し、奥行きのある写真を撮影できます。

ただし、焦点距離が短いと人物が歪んで見えやすいので、構図や焦点距離の調整など、撮影のテクニックが求められます。一方、遠くの風景を大きく写したいなら望遠レンズがおすすめです。

夜景

夜景の撮影は難しいと感じている人は多いのではないでしょうか。気軽にスマホで撮影してみると、肉眼で見えるきれいな夜景とはまったく異なり、ただの真っ暗な空しか写らない場合やイルミネーションがぼやけて写ってしまいます。

肉眼で見えるのと同じように、くっきりとメリハリのある夜景を写したいなら、描写力に優れた高性能なレンズを用意しましょう。おすすめなのは、F値が小さい単焦点レンズやプライムレンズです。

F値が小さいということは、絞り値が小さく明るくできるということなので、暗い夜間でも光を多く取り入れられます。そのため、暗い夜、暗い場所でも手ブレやノイズを抑えて、シャープな夜景を撮影できます。

光学性能と画質で選ぶ

同じ種類のレンズでも、レンズのモデルやグレードなどにより光学性能や画質に差が出ます。より美しい旅行写真を残したいなら光学性能や画質にもこだわりましょう。

レンズの性能を左右するのが光学性能です。光学性能の高さを決めるポイントとして、レンズの解像力、色収差、歪曲などさまざまな指標があります

カメラのレンズは被写体から放たれる光を正確に撮像面へ集光させることで、きれいに写し出すことができます。

正確に集光させることは難しく、ズレが生じてしまうのが一般的です。このズレを収差と呼び、色収差が大きいと色がにじんで写ってしまいます。

歪曲も収差に影響を与えるのです。解像力が高く、色収差や歪曲が抑えられると、画質が良くなります。

レンズのサイズと重さで選ぶ

撮影旅行は別として、観光旅行や家族旅行の場合、レンズやカメラ、三脚だけを持ち歩けばいいわけではありません。海外旅行などの場合、衣類や海外にはない必需品など大量の荷物を持っていくので、レンズが大きく重いと邪魔になり、機動的に観光もできませんよね。

そのため、旅行用として快適に使うなら、軽量でコンパクトなレンズがおすすめです。一般的には望遠レンズは大きくて長くて重いので、持ち運びはしにくいです。

広角レンズも大きなものがあり、軽量で持ち運びやすく、女性やお子様でも気軽に撮影しやすいのは単焦点のプライムレンズでしょう。ただし、レンズのサイズを切り詰めすぎると、光学性能が低下するモデルも増えるので注意が必要です。

レンズの価格で選ぶ

レンズは種類の違いをはじめ、同じ種類のレンズでも性能によって価格に差が出ます。

種類別で見ると、ズーム機能がなくシンプルな構造で、軽量でコンパクトな単焦点レンズ、プライムレンズが最も手頃な価格帯のものが多いです。これに対して、広角レンズや望遠レンズなどはサイズも大きくなり、ズーム機能なども付くので価格は高くなります。

同じ種類なら光学性能や画質が高いほど高くなるほか、本来は重くてブレやすいレンズを素材の開発や工夫で軽量化を図ることや、自動のブレ防止機能を付けることで価格が上がる場合もあります。

一生に一度しか行けない場所だからこそ高性能なレンズで撮影したいのか、とりあえず思い出が残せればいいのかなど、ニーズや予算に合わせて選びましょう。

カメラのブランドで選ぶ

レンズのカメラブランドも、国内外さまざまあります。それぞれ、歴史や伝統も異なり、こだわりや特徴、技術やノウハウも異なります。

同じレンズの種類でも、使いやすさや撮りやすさが異なる場合や画質や見た目などにも違いが出るので、自分のニーズに合ったブランドを探して選ぶのも一つの選び方です。

現在では、ほとんどのブランドでフィルムカメラからデジタルカメラへとシフトしており、旅行の撮影にも最適なカメラやレンズが提供されています。

ここでは、複数あるカメラブランドから、日本を代表するブランドの特徴やこだわりについてご紹介します。

ソニー

ソニーは、ミラーレスカメラで注目されるブランドの一つです。

ミラーレスカメラは、一眼レフカメラと同様、レンズ交換ができるのがメリットですが、レンズを通る光をファインダーへと導くミラーがないので、一眼レフに比べて軽量、コンパクトで持ち歩きやすく、旅行にもおすすめです。

軽量で最小サイズながら、高い解像力を誇る高性能なレンズも揃っています。旅行の荷物をなるべく抑えたい時には、どのレンズを持っていくか悩む方も少なくありません。

ソニーのレンズなら被写体を選ばず、隅々まで写し出す高い解像力が期待できます。広角24mmスタートの使いやすい画角、F2.8の明るさで美しく柔らかなボケも出せるので、表現力の自由度も妥協しないレンズです。

ニコン

ニコンのレンズ交換式カメラには、一眼レフ用のFマウントと、ミラーレス用のNikon 1マウントがあります。Fマウント用のレンズはフルサイズ対応とAPS-Cサイズ対応があります。

APS-Cサイズのコンパクトなカメラに、コンパクトなAPS-Cサイズ対応レンズを組み合わせることで旅行にも持ち歩きやすく、女性なども手ブレを抑えて撮影しやすいのがメリットです。

また、さまざまな製品賞の受賞歴があるD850は、ニコンの技術が詰まった一眼レフで、風景、動体、ポートレート、動物、8K動画撮影まで対応でき、ブレゼロの高画素描写ができ、人物撮影では緻密でリアルな肌の再現なども可能です。

富士フィルム

富士フィルムでは、創業以来カメラは作品を撮るための道具という一貫したコンセプトのもとで開発を行ってきました。いつでもどこにでも常に持ち歩くことができ、気軽に写真を撮影できるのに、決定的瞬間を逃さず、高画質な写真に仕上がることにこだわってきたブランドです。

最高レベルの画質を追求し続け、独自の技術開発で機動性に優れ、高画質を実現した小型・軽量モデルがXシリーズです。写真初心者からプロのカメラマンまで、幅広い撮影スタイルに合わせたモデルも用意されています。

色の再現性の高さにも優れており、フィルムを交換する感覚で色調や階調を選べるフィルムシミュレーションなども搭載されています。

旅行用レンズの選び方をチェックして思い出の写真をきれいに残そう

旅行におすすめのレンズの選び方として、レンズの種類で選ぶのをはじめ、旅行先での撮影目的や光学性能と画質、レンズのサイズと重さ、レンズの価格、カメラのブランドで選ぶ方法もあります。

レンズによるメリットやデメリット、おすすめの撮影シーンなどを踏まえて選びましょう。

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